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遺産分割に関連する裁判手続の種類
遺産分割に関連する裁判手続は、遺産分割が協議でまとまらず、調停でもお互いが譲り合わずに不調になった場合に行う手続である審判が代表的です。
しかし、それ以外にも、そもそも遺産分割を行うにあたっての前提事実についての主張が対立している場合には、民事訴訟により当該前提事実の事実関係について確定させることになります。
主に3種類あり、
- 相手方が相続人か否かを争うもの
- 遺産(相続財産)の範囲について争うもの
- 遺言の有効性・無効性を争うもの(遺言無効確認訴訟)
があります。
以下では、審判を含めた遺産分割に関連する裁判手続について、それぞれ見ていきましょう。
遺産分割審判
遺産分割調停が不調に終わった場合、自動的に審判手続に移行します。
遺産分割審判では、裁判官が、双方の主張を聞いたうえで、審判を下します。
審判の結果に不服がある場合は、2週間以内に抗告する必要があります。
遺産分割の調停及び審判という一連の手続は、法的な知識を必要とする手続ですので、遺産分割審判へ移行する前の調停段階で、専門家である弁護士に依頼することをお勧めします。
相手方が相続人か否かを争う訴訟
相続人であるかどうかを争う訴訟があります。「相続人の地位不存在確認訴訟」です。
相続人、つまりその人に故人の財産を受け取る権利が存在するかを争うものです。
たとえば、被相続人である夫が死亡し、戸籍上の相続人には複数の子供がいた場合を考えます。
しかし、そのうちの一人は実は被相続人の実子ではなく被相続人とはまったく血のつながりがないという場合があり得ます。
そのような場合に、その人が相続人ではないと訴訟で争うことが考えられます。
あるいは、相続欠格に該当することや、養子縁組が無効であることなどを理由として、特定の人について相続権の有無が争われるケースもあります。
相続欠格というのは、本来ならば相続人であるのに、相続欠格事由(相続に関係する法律を犯すなどの非行行為)に該当するような場合、相続人の資格が剥奪されてしまうことです。
以上のような場合には、「相続人の地位不存在確認訴訟」で相続権の有無が争われます。
遺産(相続財産)の範囲について争う訴訟
遺産の範囲について争う訴訟は、「遺産確認訴訟」と呼ばれます。
「遺産確認訴訟」とは、ある特定の財産について、相続の対象になるべき財産(相続財産)として、遺産の範囲に含まれているかについて争われる訴訟です。遺産だと認められると、その特定の財産は相続財産となり遺産分割の対象となります。
たとえば、亡くなった父の土地の上に、未登記建物があり、そこに相続人の一人が住んでいたとしましょう。
そこに住んでいる相続人は、その未登記建物の建設資金は自分が出したので父の遺産には含まれないと主張し、これに対して、他の相続人は未登記建物は父の遺産として相続財産の範囲に含めるべきだとして争われることがあります。
また、被相続人が子供名義の預金口座を作って積立てをしており、預金が相続財産といえるかどうかが問題となる場合などが考えられます。
遺言の有効性・無効性を争う訴訟(遺言無効確認訴訟)
遺言書が見つかったものの、遺言者が生前に認知症を患っていた場合や、遺言書の内容が、遺言者の生前の意思とはかけ離れたものであるように思われる場合など、その遺言書は本当に有効なのか疑わしいことがあります。そのような場合には、遺言の有効性を争うことができます。
遺言無効確認訴訟とは、裁判所に、遺言が法律的に無効である旨の確認を求める訴訟手続です。
この訴訟で遺言が無効であることが確認されれば、その遺言内容に基づいて遺産が相続されることがなくなります。
遺言無効確認訴訟を起こすケースとして、たとえば、遺言を作成したときに遺言者の判断能力が失われていたと主張することがあります。
遺言を作成するためには、遺言を残すということがどのようなことなのか、その結果がどのようなことになるのかを判断する能力、すなわち遺言能力が必要です。
認知症を患うと、判断能力が低下してしまい、事理弁識能力が失われることもあります。遺言書を有効に作成する遺言能力を喪失していることもあります。そのため、遺言者が作成時に認知症を患い、判断能力が低下していた場合、すでに遺言能力が失われていたとして遺言無効確認訴訟に至ることがあります。
例えば、母が亡くなり、その相続人が姉と弟の2人の場合を考えます。
母が亡くなり、遺言が見つかり、内容を確認したところ、明らかに弟に不利な内容の記載があったため、遺言の作成日がいつなのかを確認したところ、母が認知症になってからの時期に作成されたものなので、そもそも遺言能力がなかったのではないかと疑われる場合です。
当事務所では、遺産分割に関連する裁判手続についてのサポートをさせていただきます。
協議や調停の段階で、上記のような事実関係に争いがある場合で、話し合っても平行線を辿る可能性が高いとお思いの場合には、時間と費用は発生しますが、訴訟も視野に入れるべきです。
ただ、訴訟を提起するかどうかの判断は、相続の全体像の中で、訴訟の結果などを想定して行うべきです。
遺産分割審判や関連する訴訟の流れ及び訴訟になった場合の見通しなどについては、事前に弁護士にご相談いただき、方針を決定するとよいでしょう。
当事務所では、弁護士歴20年以上の豊富な経験から、遺産分割に関連する訴訟の方法や考え方を熟知しており、訴訟の結果を想定して今後の方針等についてご提案をさせていただくことができます。
一方で、訴訟を起こすことになった場合、訴訟をお客様単独で進めることは非常に難しいと考えられますし、訴訟に伴う心労も多いと思われます。
そこで、当事務所では遺産分割に関連する訴訟についてのサポートをご提案させていただいております。
初回のご相談は60分無料です
当事務所では、遺産分割に関連する訴訟のご相談は、お電話でご予約いただき、初回60分無料でお受けしております。
ぜひ、初回無料の法律相談をご利用ください。
遺産分割に関連する裁判手続について弁護士から提案させていただきます。
遺産分割に関連する裁判手続(遺産分割審判や遺言無効確認訴訟など)のご依頼をお受けする際には、丁寧なヒアリングをさせていただき、訴訟の結果を想定し、訴訟の必要があるかどうかについて、お伝えさせていただきます。また、どのような形で進めるのかについても提案させていただき、ご相談者様の不安を解消できるよう努めさせていただいております。